対策必須の延滞税の計算に関してです。
延滞税とは
その名の通り、法定納期限までに関税を納付せず延滞した場合に課される附帯税です。
言い換えると、法定納期限は延滞税が発生する基準の日とも言えます。延滞税と法定納期限はどちらも通関士試験頻出項目なので、セットで覚えてしまいましょう。
延滞税の特徴
延滞税は延滞してから納付するまでの期間で自動的に税額が決まるので、申告納税方式でも不可課税方式でもない。
その他の附帯税である「過少申告加算税」「無申告加算税」「重加算税」に対して延滞税は課されない。
延滞税の計算要素
以下2つの条件に基づいて決まります。
- 延滞日数
- 延滞税率
延滞日数
法定納期限の翌日から関税を納付する日までの日数。
法定納期限の翌日からですよ~
延滞税率
年間7.3%。ただし納期限の翌日から2月を経過する日以降は年14.6%。
この7.3や14.6の数字は覚えておく必要はありません。もしかすると関税法等の語句選択問題で穴抜きされることがあるかもしれませんので、頭の片隅においておけば問題ないです。
実際の計算問題では問題文に税率が記載されるので、問題文をよく読んで計算に臨んでください。
延滞税の計算問題
延滞税=関税額 ×延滞税率×延滞日数/365
計算の前提
- 関税額が1万円未満(=9,999円以下)の時は延滞税の納付が不要
- 関税額の1万円未満の端数は切り捨てる
- 延滞税が1,000円未満(=999円以下)の時は納付不要
- 延滞税の100円未満の端数は切り捨てる
上記4点は必ず覚えておかなければなりません。
切り捨てる桁を間違えると計算結果も変わってきます。
例題
令和2年3月12日 法定納期限
令和2年4月25日 関税全額納付
納付税額2,568,500円
税率:2.6%
2,568,500円の端数切捨て>>2,560,000円
2,560,000円×2.6%×44/365 = 8,023円
8,023円の端数切捨て>>8,000円
A.8,000円
まとめ
延滞税の計算問題は通関士試験の通関実務において頻出問題です。
計算が複雑になりがちですが、落ち着いて考えれば必ず解けるので、基礎問題から試験実践レベルの応用まで繰り返し演習をこなしましょう!