通関士資格は就職に有利なのか?通関士合格者の個人的見解を語ります。

これから就職活動を行う学生さん、就活真っ只中の学生さんの中には貿易関係の仕事に就きたいと考えている方もいるでしょう。

「貿易関係 就職」などで検索すると必ずヒットするのが通関士の資格です。

就活の時ってどんな資格が有利なんだろうって一度は考えますよね。(私もそうでした)

そこで今回は、通関士の資格が就職に有利になるのかについて私なりの意見をまとめました。あくまで私個人の意見ですので、ご了承ください。

【結論】通関士資格は有利にならない

え!有利にならないの!?と思いますよね。

正直、通関士資格を持っていることによって就活でめちゃくちゃ有利になるということはないと思います。もちろん取得していて損することはないですけどね。

具体的になぜ有利にならないか、3点にまとめました。

【理由①】そもそも知られていない

悲しいことに通関士試験は国家資格の中でもマイナーな資格です。

インターネットで調べると「貿易関係唯一の国家資格」などと謳われており、あたかも通関士試験が広く認知されている思いがちですが、実際には世間ではあまり知られていません。

既に通関士試験の勉強をされた方なら分かりますが、実際は合格率10%前後の難易度の高い資格です。

あなたがもし通関業者への就職に絞っているのでしたら面接の採用担当者も通関士試験の難しさを理解していると思いますが、一般的なメーカーや商社の人事担当者はほとんど認知していません。

履歴書に「通関士資格保有」と記載しても、あまり気にも留められずスルーされるかもしれません。

通関士の勉強をすることは素晴らしいと思いますが、就職に有利になるかどうかという観点では他の資格の取得を目指された方が効果的でしょう。

もしこれから何か資格を取りたいと思われているなら日商簿記3級をおすすめします。

私や周りの友人が新卒で入った会社では、簿記3級は入社1年以内に取得必須となっていました。経理的な分野に興味が無くても、簿記3級程度の知識は社会人になると必要になってきますからね。

どんな企業に勤めるしても簿記の知識は役立つと思います。

【理由②】社会人になってからでも取得できる

通関士試験はボリュームが多く、勉強時間に半年近くはかかります。

「時間がかかるからこそ、時間がたくさんある学生のうちに取得が必要なのでは?」と思うかもしれませんが、社会人になってからでもよほどのブラック企業に勤めない限り自己啓発のための勉強時間は作れます。

人それぞれの価値観ですが、個人的には学生の時間は学生の間にしかできないことに使うべきだと考えています。

長期間で旅行をしたり、趣味に思いっきり時間をかけたりできるのは学生の時だけです。社会人になったら連続したまとまった休みは少なくなります。

学生の時にしかできない体験や時間の使い方をしたほうが、面接での話のネタにもなりますしね。

現に私は社会人になってから独学で通関士試験に合格しました。

平日帰宅してからの時間や、休日を利用すれば十分勉強をする時間は確保できます。良かったら下記記事も参考にしてみてくださいね。

【理由③】就職先が限られる

自分は絶対に通関業者に就職するんだ!という強い思い入れがあるのであれば、通関士試験は学生のうちに取得してもいいと思います。実際に就職したら通関士試験を受けさせられることが多いと思いますので、どうせなら学生のうちに取得しておくメリットは大いにあります。

一方で、就活生の中には業界分析や企業分析をしながらも、自分がどういう仕事に就きたいか明確になっていない人もいると思います。私も自分自身が就活生の時は漠然としていて苦労しました。

そんな状態で通関士にこだわると就職先が自ずと狭まってきてしまいます。

人生で一度の新卒切符ですから、よくよく考えて視野を広く持って就職活動を行うべきだと考えてます。

たとえすでに通関士試験に合格した人であっても、無理に通関士にこだわらないで就職活動をしたほうが、後々に後悔する可能性が低くなると思います。

まとめ

通関士の資格は就活に有利にならないという個人的な意見をまとめました。

資格を持っていて損することは決してありませんが、過度な期待はできないと思います。

ただ、海外ビジネスに関わる業種や職種に就職した場合、貿易の知識というのは少なからず必要になってきます。

そのような時に通関士の知識があると仕事の理解がより深まります。通関士試験は貿易に関する法律を体系的に学べますので、どこかで役立つ場面も出てくるはずです。

ご自身の現状の中でよく考えて勉強に取り組みましょう。

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