コロナ禍で巣ごもり需要が膨らんだことにより、昨年度からネット通販の利用者が増加しているようですね。
世界中で宅配便の利用数が増加していますが、中でも海外へ物を輸送する場合によく利用される輸送方法に「クーリエ」があります。
今回はそのクーリエ業者について代表的な特徴をまとめました。
クーリエ=国際宅配便
クーリエとは貨物や書類を海外へ発送するための「宅配便」のことを指し、飛行機やトラックを利用した輸送サービスです。基本的に海外へ貨物を発送する場合は「輸出通関」という諸々の手続きが必要なのですが、クーリエサービスではこれらの手続きも全て代行してもらえます。
クーリエサービスの最大の魅力として、発送人がこれらの手続きのことを考慮する必要がなく、日本国内で宅配便を利用するのと同じ感覚で簡単に海外に貨物や書類を発送することが出来ます。
クーリエのメリットとデメリット
貨物を輸出入するのには様々な輸送手段がありますが、今回はクーリエを利用するメリットとデメリットを紹介します。
メリット:手続きが簡単
クーリエを利用すると、通常貨物の輸出入に必要な諸々の手続きを全て代行してもらえます。基本的には利用業者のWEBサイトから送り状とINVOICEを作成して集荷依頼を行えば、指定時間にドライバーが取りに来るので、貨物を引き渡せば完了です。
個人で誰でも簡単に利用できるのはメリットの一つですね。
メリット:配送スピードが速い
クーリエ輸送では午後に集荷→集荷当日中に通関手続き、また夜中に飛行機に搭載されて発送されるといった流れなので、早ければ翌日には現地に到着することが出来ます。
アジア圏では1~3日、主要欧米圏は3~5日、その他の地域でも1週間ほどで配達することができます。
デメリット:大きい貨物は価格が割高
クーリエのデメリットとしては価格の高さが挙げられます。小口の貨物であれば割安になることもあるのですが、元々クーリエの運賃設定は、その他の輸送方法(コンテナ船輸送や航空輸送など)に比べて高くなっています。
輸送貨物が大きくなればなるほど運賃は割高になりますので、重量やサイズが大きい貨物を輸送する場合はフォワーダー経由で航空輸送を利用したほうがコストを抑えることが出来ます。
また貨物の大きさや梱包形態にも制限があることがあるので、利用前に確認が必要です。
デメリット:輸送できる貨物の種類が限られる、イレギュラー対応が難しい
生鮮品や腐食しやすい物、また航空輸送で危険品に該当するような貨物は輸送できない場合がありますので、輸送前に必ず確認が必要です。
また輸送できたとしても、現地の輸入通関で何か問題が発生すると解決までに非常に時間を要することがあるなど、即座のトラブル対応が難しい場合があります。
代表的なクーリエ業者の紹介
世界中の輸送に対応しているクーリエ業者ですので、世界中に様々なクーリエ輸送業者があります。今回は代表的なクーリエ業者を紹介します。
DHL
DHLはドイツに本社を構える業者です。世界220ヶ国以上の国と地域への輸送に対応できるなど、サービス範囲が充実している世界最大のクーリエ業者です。
イメージカラーは赤と黄色といった奇抜な色のため、日本国内でもDHLのトラックを見て知っている人も多いのではないでしょうか。
主要な国や地域への配送の際には追加料金を支払うことで時間指定をすることもできるといったメリットも特徴の一つです。
FedEx
FedExはアメリカに本社を構える業者です。DHLと同様に世界220ヶ国以上に輸送網を持つ、クーリエ業者の二大巨頭です。
サービスは大別すると、輸送スピード重視の「Priority」と輸送価格重視の「Economy」の2つに分けられます。その中でも輸送貨物の大きさなどによって「Priority」は4種類、「Economy」は2種類のサービスがあります。
貨物の輸送スピードが速いサービス程価格が高く設定されているため、納期に合わせてサービスの選択がしやすいのが特徴です。
多少時間がかかってもいい場合は「Economy」がおすすめです。ただし「Economy」の場合、海外の配達先の最寄りの営業所にスムーズに到着していても、その他の「Priority」の貨物が優先されて処理されるため、数日間貨物が営業所で留め置きになることもあるので注意が必要です。
UPS
UPSもFedExと同じくアメリカに本社を構える会社です。
「UPSワールドワイド・エクスプレス・プラス」というサービスを使用すれば、最短で翌日の午前8時着指定ができるので、DHLやFedExより早く輸送することができます。
DHLやFedExの輸送サービスと比べると全体的に輸送価格が高めになる傾向がありますが、追跡状況をリアルタイムに近い時間で把握できたり、通知オプションが豊富に設定できるなどの利点があります。
TNTエクスプレス
TNTエクスプレスはオランダに本拠を置くクーリエ業者で、現在はFedEx傘下になっています。またオランダ国内では現在「TNT Post」として郵便事業も行っています。
他のクーリエ業者と同様に世界中に配達可能ですが、中でも欧州圏の輸送に強みを持っているのが特徴です。
まとめ
- クーリエ=「国際宅配便」
- 配送手続きが簡単で利用しやすい
- その分輸送コストは割高
- クーリエ業者によってサービスの違い、配達得意地域が異なるので使い分けすべし