今回は通関士試験の合格率についてまとめました!
通関士試験に関してネットで調べてみると「通関士 難易度」「通関士 合格率」等の予測検索が目立ちます。
そこで今回は通関士試験の合格率に関してまとめました。
通関士の合格率は10%
通関士試験の合格率は例年10%前後です。
以下、税関のサイトに掲載されている2019年(令和元年)10月に実施された第53回通関士試験の結果です。
合格率は13.7%(合格者数878人/受験者数6,388人)です。
合格率が低い原因
10%の合格率を高いと感じるか低いと感じるかは人それぞれですが、一般的には低いと感じるのではないでしょうか。
ではなぜ合格率が10%前後と低く、難関とされているのかを見ていきます。
通関士試験の合格率が低い要因の一つに、受験の手軽さが挙げられます。
通関士試験は受験資格がなく、申し込みさえすれば誰でも受けられます。
また、受験料も国家試験の中では安く3,000円です。
このような背景から、たいして勉強をしないままとりあえず受けてみようと申し込む学生や、会社から強制的に受けさせられる社会人の方たちも一定数いるため、受験者数全体に対して、本気で勉強している人の割合は下がるとされています。
誰でも気軽に受験できるというのは良い点でもあり悪い点でもありますね。
合格率に惑わされるな
通関士試験は例年、合格率が大体10%前後になるように調整されています。
その調整方法の一つとして、合格基準が変動します。
例年通関士試験に合格するには3科目全てで60%以上の得点率が必要とされています。
(※実際は受験要項には明示されていないため、変わる可能性はありますよ。)
しかし年度によっては、あまりにも合格基準を満たす受験者数が少なければ、合格基準が50%まで下がる時もあります。
つまり毎年合格率が10%前後になるように、合格基準点が調整されるのです。
裏を返せば、あまりにも問題が簡単すぎると、合格基準が65%や70%に上がってしまう事もあり得ます。(過去にはないですけどね!)
得点率70%を目指せ
私が、受験勉強をする方にお伝えしたいのは、得点率70%を目指しましょうという事です。
上述したように、通関士試験の合格率は10%前後に調整されます。
サイトによっては60%得点出来れば合格すると謳っているところもありますが、それは確約された合格ではありません。
例年60%というだけで、いつ変わるか分かりませんからね。
近年受験者数も増えており、通関士試験への注目は今後も高まることが考えられます。受験者数が増えるとそれだけ受験生のレベルも上がり、60%を優にクリアする受験生も増えてくるかもしれません。
ギリギリのところでふるいにかけられて、例年なら受かってたのに、、、とならないように+10パーセントは得点できる知識を身につけておきましょう。
変わりつつある通関士試験の傾向
通関士試験で最も難易度が高いとされている3科目目の通関実務ですが、直近3年の第51回(2017年)~第53回(2019年)の試験では簡単な傾向にあります。
第50回(2016年)までは、通関実務の中でも申告書問題が非常に複雑な出題になっており、合格率が10%を切ることもしばしばありました。
直近3年の通関実務が易化傾向にもかかわらず合格率が10%を推移しているという事は1、2科目目の通関業法や関税法の出題が難化していると言えます。
今後この傾向が続くかは分かりませんが、今まで簡単とされてきた1、2科目目で足元をすくわれないよう、満遍なく勉強する必要があるようです。
まとめ
- 通関士試験の合格率は10%前後
- 合格率が低いのは受験の手軽さが一因
- 合格点は毎年調整される
- 今後は満遍なく対策が必要